よくあるご質問
Faq
技術・解析
PBCFを付けるメリットは何ですか?
約5%の省エネ効果、もしくは船速が約2%アップします。
その他どのようなメリットがありますか?
船尾振動・水中騒音の軽減、プロペラトルク(負荷)の軽減、舵エロージョンの解消等です。
なぜそのような効果が得られるのでしょうか?
PBCFによって、ハブ渦(=ハブボルテックス)の発生を防ぐことによります。
船種や船の大きさによって効果は変わりますか?
PBCFはプロペラ推進効率を改善する装置なので、船種や船のサイズによる効果の違いはありません。
減速運転(Slow Steaming)時にはPBCF効果はどうなりますか?
どのような速度で走っても、相対的に約5%の燃料削減効果が期待できます。
PBCFを付ける事で、船体・軸系には悪影響はないのですか?
一切悪影響はありません。
(これまで4,300隻以上の船舶にPBCFを装着してきましたが、船体・軸系への問題はありません。)
新造船にPBCFを採用する場合、プロペラ・軸系の設計を何か変える必要はあるのでしょうか?
一切必要ありません。
PBCFを付ける事で、操船性能に影響はありますか?
操船性能(前進・後進・旋回・停止)に影響はありません。
省エネ効果の値がばらついている理由は?
実船での試運転・就航データには、気象海象の外乱影響があったり、データの誤差も多い為です。
PBCF装着後、効果の解析をやってもらえますか?
ご要望に従い、弊社にて解析を行い、レポートを提出致します。
PBCFはダクトやプリスワールフィン付きの船に効果を発揮しますか?
3次元の実船伴流下での水槽試験では約3-4%の省エネ効果が確認されました。
PBCFはダクトやプリスワールフィンと相性が良く、これらのESDがない場合比べ、省エネ効果は1%程度減りますが、約3-4%の省エネ効果が期待されます。
PBCFは舵バルブ付き船には省エネ効果を期待できませんか?
3次元の実船伴流下での水槽試験では約1%の省エネ効果が確認されました。
PBCFと舵バルブはハブ渦低減効果が相殺するので、舵バルブ無しの場合と比べるとPBCFの省エネ効果は低減しますが、約1%の燃節効果が期待されます。
舵バルブ付き船舶では一般にキャップ長が短くなりますが、PBCFは搭載できますか?
PBCF搭載可否はケースバイケースですので、弊社営業宛にお問い合わせ願います。
また従来のキャップ長より3割短くしたPBCFを研究開発中であり、開発終了後にはキャップ長の制限でこれまで搭載できなかった船舶に対してもPBCFが搭載できるようになります。
取り付け・保守
PBCFはどうやって取り付けますか?
通常のプロペラボスキャップ同様に、ボルトでプロペラボスに固定され、プロペラとともに回転します。
PBCF取り付け費用は見積価格に含まれますか?
PBCF取り付け費用はお見積価格に含まれません。取り付けは当社の所掌ではなく、造船所の所掌となります。
取り付け所要時間はどのくらいですか?
4人程度の作業員で、PBCFの取り付け所要時間は約5~6時間です。
取り付けの時に立会いには来てくれますか?
就航船で中国の造船所にて取り付け時は、Supervisorを派遣するサービスを実施しています。その他エリアでは有償でSupervisor派遣可能です。
取り付け時に気をつけなければならない事は何ですか?
①PBCFとプロペラ翼の位置関係
②支給トルクレンチでのボルト締付トルク管理 その他は通常のプロペラボスキャップ取り付け方法と同様で非常に簡単です。溶接作業はありません。
メンテナンスは必要ですか?
基本的には必要はありません。入渠時に研磨やカラーチェック(クラックがないか確認)をプロペラと共に行うことをお勧めしております。
設計
PBCFを作る為に必要な図面は何でしょうか?
- プロペラ図面一式(要目表、プロペラボスキャップ含む)
- プロペラ軸図(プロペラナット図含む)
- 船尾配置詳細図(プロペラと舵の位置寸法が判る図)
- 舵図
- プロペラ翼根部オフセットテーブル
PBCFの材質は何ですか?
プロペラと同じ、ニッケル・アルミ・ブロンズ合金です。
異なる船に、同じPBCFは使えますか?
PBCFは1隻毎にプロペラデザインに合わせて設計・製造するオーダーメード製品です。
従って完全同型船でなければ同じPBCFを使用することはできません。
PBCFのフィンは取り外し可能ですか?
鋳物で作られており一体型ですので、フィンは取り外し不可です。
PBCFに可動部はありますか?
PBCFに可動部はありません。
一般
PBCFとは何ですか?
船舶のプロペラに付ける省エネ装置です。
「PBCF」の語源は何ですか?
Propeller Boss Cap Finsプロペラボスキャップフィンズの頭文字から取りました。
いつ、誰が作ったのですか?
1987年、商船三井(技術部)、西日本流体技研、ミカドプロペラ(現ナカシマミツワプロペラ)が共同で開発しました。
新造船にしか取り付けできないですか?
新造船・就航船どちらでも取り付け可能です。
船級の承認は必要ですか?
通常プロペラボスキャップと同様にPBCFも船級承認対象品ではありません。一部船級によって、参考用にPBCF図面を提出しますが、当社で対応致します。
納期はどれくらいかかるのですか?
ご発注を頂いてから、3ヶ月程度です。(東アジア納品ベース)中東や欧州等その他への地域へ納品の場合は、+1ヵ月以上必要となります。
どんな船に付けられるのですか?
一般商船はもちろん、高速船、漁船などにも取り付け可能です。
見積価格には何が含まれていますか?
PBCF本体・付属品一式、船便費用(CIF East Asia)が含まれています。
可変ピッチプロペラ(CPP)には付けられますか?
取り付け可能です。※但し一部メーカーや型式には取り付け不可の場合があります。